2016年7月10日日曜日

ハーバードVSネバダVS医科歯科

お久しぶりです。ざとです。
ネバダで2ヶ月ローテーションした後ボストンに移り、ハーバードの関連病院でRadiation Oncologyの実習をしておりました。

だいぶハーバードではアグレッシブであったので、最後教授に食事に連れて行ってもらった際満面の笑顔で
君は日本人が行動するようには行動しないね〜日本人は時にアメリカから帰って来た人を嫌うらしいよわっはっは!
とのお言葉を頂戴致しました。現在日本で溢れ出るエネルギーの置き場に困っているので、まさに予想された通りですね。

若くて?人間として変われる内に多様な環境に自分を置けて、色々な視点やチャレンジを見出し解決する能力を鍛える事ができたのは貴重だと思います。

以下に自分が得た大切な疑問と、その機会を与えてくれた場所を記します。

   ①チーム医療 とは: Nevada

チーム医療を行う上で一番大切な事は、チームを束ねるリーダーの存在であると思います。各々のスペシャリストを尊敬し、メンバーから信頼される事により、自分達のチームを患者さんに信頼してもらい、スムーズに患者にとってベストな医療が実現できます。
チーム医療は取り分け重症で複雑な患者さんに対して威力を発揮します。生命の危機に面し追い込まれた人やその家族の方は、客観的に考えるのがとても難しい状態・自分達の不遇を誰かに責任をとって貰いたい状態になったりします。この様な方には、色々なスペシャリストとそれを束ねるリーダーがいる事により、意思疎通を取り様々な角度から考え、患者さんにとってベストな医療が実現できると感じました。
ネバダのICUはこの様な点からチーム医療を学ぶのに最適な環境だと思います。

   ②ベストで有る事とは: HMS

命に一定の値段はつけられません。なので常にその患者さんにとって少しでも良い医療をする必要があると思います。ハーハードでは自分達と、仲間達がベストで有ると信じ、また患者もその言葉を心の底から信じ、信頼感に基づいたスムーズな医療が実現されておりました。ベストで有り自信を持つ事で、医療はだいぶやり易くなると感じました。

   ③医療を行うとは: Nevada

医者は毎日の様に患者の死に接し生死を左右する重要な決断に慣れますが、患者さんやその家族にとって今下すその決断は一生背負っていかないといけないものです。また患者さん側は辛い事も多く、不合理な判断をする事も自然です。この様な時には患者さんと同じレベルでぶつかるのではなく、一歩引いて患者の事を考えてあげる人間の大きさが必要だと感じました。

   ④最新の興味深いトピックと医療の限界はどこに: HMS

ハーハードのRadiation Oncologyでは最新の研究が日々のカンファでされていました。またそのカバーする範囲もとても幅広く、放射線に留まらず免疫治療・エクソソームを使用したターゲット療法・遺伝子多型と癌・再生医療などとても広い分野の研究がなされており、皆自分の専門外の事でも積極的に質問・アイディアを投げかけておりました。
乳がんの専門家は、これからの時代はレセプターの種類では無く、遺伝子多型で治療を選択する様になると語っており、また消化器の専門家はこれからの時代放射線の感受性を亢進させる物質と、早期発見のマーカーが必要だと力説しておりました。この様に全ての専門家が、自分の理想として治療を思い描き、世界の頂点の役割としてそれに向かって一歩ずつ医療を自分の手で変えていこうとしているのが象徴的でした。
ハーバードは医療のニーズ、困難、そしてそれらは自分の手で解決出来るという事に気が付く絶好の場所だと思います。

   ⑤友達を作り世界を学ぶとは: Both

皆さんはアフガニスタン出身のイスラム教徒と言われたらどの様な人を思い浮かべるでしょうか?ネバダで出会った素敵なお友達は、自分の国から後ろ指をさされる怖さを教えてくれました。
またハーバードの学生達は、人それぞれ多様なワーク・ライフバランスがあってそれで良い事、一見円満な関係の裏に潜む差別の存在を教えてくれました。

   ⑥EBMとは: Both

EBMは臨床の現場でのみ使用される考え方ではなく、日常生活一般の問題を解決するのにも使用出来る考えの枠組みである事を知りました。

   ⑦日本の良い所・アメリカの良くない所は?: 医科歯科

日本には医療制度を含めアメリカよりも良い点が数知れずあると思いました。ぜひ自分の眼でお確かめ下さい。


長らくお付き合いありがとうございました。最後にアメリカ生活の写真をどうぞ。



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