こんにちは、ANU派遣学生5-6月組のAです。早いもので派遣期間も折り返し地点となりました。病院と住んでいるところが近いって素晴らしいです。
さて、今回はローテの終わった血液内科実習について書かせていただきます。
私自身のスケジュールは下記のようになっていました。
午前
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午後
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Mon
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Medical Hand-over
週末当番からの引き継ぎ、チーム回診
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13時頃〜18時頃 外来見学(Dr.C)
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Tue
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病棟orミーティング(M&Mなど)
9:00 血液内科全体カンファ
その後チーム回診
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13:00 勉強会、病理カンファなど
病棟実習
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Wed
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Medical Handover,
チーム回診
病棟実習
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12:30 Grand Round
病棟実習
手技(骨髄生検)見学なども
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Thu
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9:00 Calvary Hospital(関連病院)での外来見学
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病棟実習
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Fri
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Medical Handover
チーム回診
病棟実習
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病棟実習
15:30 週末当番の上級医への引き継ぎ
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*medical hand-over: 朝8時〜。前日の夜間帯に救急外来を受診された患者さんの症例紹介。研修医や結果入院に至った診療科の上級医が参加。
*Grand Round: 実習中の学生や若手ドクターを対象に、約40分ずつ、2人の上級医の先生が勉強になる症例の紹介(前半)や疾患や薬剤の使用についてなど臨床に関連した授業(後半)を行います。
・朝はだいたい8時〜8時半頃にスタート
・回診の際には、カルテの記載をさせていただくことも。
・学生でも手技を積極的に行うことができる。(静脈採血や点滴ルートの確保など、病棟にいてチャンスが巡ってくると研修医の先生が「やってみる?」と声をかけてくださる。)
こちらで実習を開始して印象に残ったことが幾つかあります。
1) オーストラリア、特にキャンベラは多国籍
調べたところによると、オーストラリアは他の先進国と比較して国外から留学している(国籍がオーストラリアではない)学生の割合が多いそうです。病院内でも、東アジア系(主に中国系)、東南アジア系、インド系、アラブ系など多岐にわたる人種が集っています。医療スタッフだけでなく患者さんも様々な訛りの英語を話す人がいらっしゃるため聞き取るのに苦労する場面も多々ありますが、それはそれで勉強になります。
2) 紙カルテ
実習が始まって病棟に入り、驚いたのは記録システムです。外来は電子カルテシステムになっているのですが、病棟内はICUなど多科が関与する場所を除き、ほとんどが紙カルテシステムとなっています。薬剤のオーダーや生物検体の検査・血液製剤のオーダーも紙ベースとなっています。(写真は紙カルテの記載イメージです。実在患者の情報ではありません。)
ICUにいらした患者さんも一般病棟に降りてくると、紙カルテに移行し、それまでのICUカルテはプリントアウトされて同じフォルダーにはさまれます。
正直なところ、電子カルテの方がシステムとしては圧倒的に効率が良いと思いました。薬のオーダーが正しく行われなかった事例、投与ミスが起こった事例もあったそうですし、人によっては字が読み難い(本当に読めない…!)という点、何人ものスタッフが一人の患者さんの診察や処置等を行う状況ではフォルダーの所在が不明になってしまう点(毎回患者さんのファイルを探して病棟を歩き回りました^^;)など不便だなと思う場面が多々ありました。
3) “No worries”
皆様は”thank you”とか”sorry”などと言われたらどのように返しますか?日本の教科書的には前者に対しては”you’re welcome“、後者に対しては”no problem,” “don’t worry”などと返すのが定番なのではないでしょうか。こちらに来て先生方やスタッフの方、患者さんなどと会話をしていると、大概”no worries”という言葉が返ってきます。イギリスもそうなのかどうなのかわかりませんが、ちょっとしたフレーズの違いを見つけるとなんとなく面白いです。
しり切れとんぼのようになりましたが…
先生方の温かいご配慮もあり、戸惑うことはありましたが滞りなく血液内科での実習を終えることができました。
今週からは神経内科です。頑張ります。
A